実燃費との差が大きいJC08モード燃費が、あてにならない理由とは?

目安時間:約 7分

車のカタログや自動車メーカーのホームページには、燃費の参考値が載っています。

 

カタログ燃費は、JC08モードで測定された燃費が記載されています。

 

けれど、カタログ燃費と実燃費には、大きな差があることはある意味「常識」です。

 

良くてカタログ燃費の8掛け(×0.8)、悪い場合はカタログ燃費の6掛け(×0.6)というとこもあります。

 

ですが、このようになぜJC08モード燃費は、あてにならないのでしょうか?

 

 

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JC08モード燃費の測定は、かなり難しい

JC08モード燃費の測定は、シャシーダイナモという測定器を使って、室内で行われます。

 

車重や走行抵抗に合わせた負荷を設定し、決められた走行パターンに沿って試験を行います。

 

JC08モードの測定は、

 

走行パターンの平均速度:24.4km/h(10・15モードは22.7km/h)

最高速度:81.6km/h(同70km/h)

所要時間:1204秒(同660秒)

走行距離:8.127km(同4.165km)

燃費が落ちるコールドスタートも加味

 

となっています。

 

それでも、実燃費との違いが激しいんです。

 

 

実は、カー雑誌『ベストカー』の担当者は、2012年にJC08モード燃費の測定を体験したことがあるのですが、測定には専門的な技術が必要だったようなんです。

 

テストは車両の右斜め前方に設置されたモニターに表示されるドライバーズエイド(運転指示装置)に沿って行う。ずっと斜めを見ながら操作することになり、これが凄い違和感。

 

運転指示には速度の下限と上限の許容域を示すラインが引かれており、それに合わせてアクセルとブレーキ操作をするのだが、これが素人には難しい。加速は意外と速いし、ブレーキも想像以上にハードな操作を強いられる。加速、減速が次々に指示され、ついていくのがやっと。「省エネ運転なんて気にしているヒマなかった」というのが体験した編集Mの感想だ。

 

(中略)

 

当時の記事の結論は「燃費測定のプロドライバーは、単に基準ラインをたどるのではなく、許容範囲内でスピードを上手に利用して、燃費をコンマ1km/L単位で削っていくのか。そう思ったら本当に頭が下がる思いがした」とある。

(引用元:ベストカー)

 

このように、JC08モード燃費の測定は素人にはかなり難しく、専門的な技術が必要なんです。

 

燃費測定するときは、速度の上限と下限の許容域を、1秒以上越えることが2回あると、測定中止になってしまいます。

 

カー雑誌『ベストカー』の担当者は、測定を開始してすぐに「中止」を宣言されるほど、測定は難しいんです。

 

 

このように、JC08モード燃費の測定をするときの運転は、日常の運転とは全く異なり、計測ドライバーは、省燃費運転のプロ中のプロが行います。(計測するドライバーは、各自動車メーカーの社員が行います)

 

この違いが、JC08モード燃費と実燃費の差となっているんです。

 

 

クルマそのものが、JC08モード測定のスペシャルカーになっている

さらにクルマそのものを、JC08モード計測の走行パターンで燃費がよくなるものにすることもできます。

 

特に、トランスミッションがCVTなら、セッティングの幅が広く、“JC08モードスペシャル”が作りやすいです。

 

クルマは燃費が良くなるようにセッティングされ、ドライバーも省燃費運転のプロとなれば、いい燃費数値が出るのは当たり前ですよね。

 

 

そのうえ、JC08モード燃費の計測に影響してこない消費エネルギーもあります。

 

エアコンやカーナビなどの電装品や補機類は、実際の走行ではけっこうなエネルギーを消費するため、燃費の悪化に関わってきます。

 

けれど、JC08モード燃費の測定では、電装品や補機類は反映されません

 

これも実燃費とカタログ燃費の差が大きくなる原因のひとつなんです。

 

 

輸入車は、JC08モード燃費と実燃費の差が小さい

一方、輸入車は、日本車と比べてJC08モード燃費と実燃費の差が小さいです。

 

年間の輸入台数が5000台を超える輸入車は、JC08モード燃費の計測と表示が義務付けられていて、日本車と同じ試験を受けます。

 

では、なぜ輸入車は、JC08モード燃費と実燃費の差が小さいかというと、省燃費運転のプロと、JC08モードスペシャルの車の設定がないからです。

 

 

 

同じ車格で比べた場合、輸入車のカタログ燃費は、日本車に劣ることが多いですが、その理由がこれなんです。

 

 

JC08モード燃費の数値は、事前に自動車メーカーが申請をしておき、実際の測定試験でその数値を超えたら採用されます。

 

もし試験でその数値を超える結果が出ても、事前申請の数値は変えられません。

 

逆に、事前申請の数値を超えられなかった場合は、再試験となります。

 

 

日本車は、低燃費のプロが計測ドライバーを務めるので、ギリギリの数値を申請できますが、輸入車は再試験を避けるために、余裕を持った数値を申請します。

 

この点でも、輸入車は、JC08モード燃費と実燃費の差が小さくなるんです。

 

 

このような理由から、JC08モード燃費はあてにならず、カタログ燃費の6~8掛け(×0.6~0.8)となってしまうんです。

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